すべての子どもたちが安心して学ぶために―ふくおかネットワーク就学援助制度学習会― |
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ふくおかネットワークは、100年に一度と言われる経済不況の中、親の所得格差が子どもの教育格差につながることのないよう、教育の機会均等を支える「就学援助制度」と高校の「奨学金制度」について調査を行いました。
憲法26条では義務教育は「無償」とされていますが、文部科学省の「平成18年度子どもの学習費調査」によれば、年間で公立小学校では約10万円、中学校で約17万円に上る費用を保護者が負担しています。
こうした費用の一部を負担するものとして、就学援助制度がありますが、昨今の経済状況の悪化から、この就学援助を受ける家庭が増加しており、福岡市では5人に1人がこの制度を利用しています。
ふくおかネットワークが調査した自治体(北九州市、宗像市、福津市、古賀市、福岡市、那珂川町)の就学援助の実態から、自治体の取り組みの違いが見えてきました。
まず、就学援助制度の広報・周知の違いです。毎年、全ての児童・生徒の家庭に分かりやすく制度を知らせている自治体がある一方、入学時の1回のみのお知らせに止めている自治体もありました。加えてこの制度は、三位一体の改革により、2005年から国庫補助が廃止され一般財源化されたことから、自治体の負担も増え運用の違いが出ています。
どこに住んでいても等しくこうした制度を受けられるよう、わかりやすい丁寧な広報・周知の徹底や、必要な家庭が等しく受けられるよう、国が財源に責任を持つべきと考えます。
また、高校進学率は98%を越え高校全入とも言える時代に、経済的理由で高校を中退せざるを得ない子どもたちが増えています。県の奨学金、授業料の減免制度、あるいは自治体独自の奨学金制度などがありますが、高校進学にはそれだけでは賄えないという実態があります。しかも、多くの自治体では制度の併用はできません。
自治体の就学援助の格差や高校奨学金制度の不備を解決し、すべての子どもたちが安心して学ぶためには、教育費の公的負担をさらに増やすことが必要だと考えます。
しかし、我が国の国内総生産に対する教育費の公的支出の割合は、OECD(経済協力開発機構)の昨年9月の報告では、調査した28カ国中最下位でした。
貧困による子どもの教育格差を是正するには、教育への公的負担を広げ社会全体で子育てをする国に変えていかなければなりません。
今こそ、「格差社会」を作り出した政治からの転換の時期です。
市民の力で、きっぱり、政治を変えていきましょう!
11月2日、全国児童相談研究セミナーに参加しました。
「ジソウ」。音には聞けども、遠い世界。姿もなかなか見えません。しかし、近年の格差社会は「子どもの貧困」という形で、多くの子どもたちの足下に忍び寄っています。
現場を知る人の生の声を聞くのは辛く、重いことですが、今、子どもたちに何が起こっているのか知らなくては、との思いで分科会の会場に入りました。
しかしそこで見たものは、市町村の家庭相談室と県の機関である児童相談所が、対応ケースのアウトラインが不明確な中、深刻化、複雑化する虐待対応に双方とも日々追われている状況でした。市町村と児童相談所が役割分担を明確にするとともに、補い合いながら有効に連携することの必要性を強く感じました。
子どもの権利は日本では不要、との認識がまだまだぬぐえない社会のなかで、声を上げる方法を知らない子どもたちは人権が無いも同然の扱いを受けています。一時保護施設は満杯状態で、最低基準は昭和23年以来見直されていません。
子どもたちの最後の逃げ場である、養護施設や児童相談所をセーフティーネットとして機能させ、環境を整えるため、私たちも早急に行動を起こすべきだと考えます。
2009年8月28日
共同代表 新谷 良子
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