コメはどこにいったのか?

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コメはどこにいったのか?

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2025.05.30

昨年からお米がどんどん値上がりし、店頭でも品薄になっている。新米がでたら回復するのかと思っていたけど、そんなことはなかった。

いったいこの米不足はなぜ続くのか知りたくて、「米はどこに行った?」~日本の食料自給率を達成するために~米の安定供給と農家所得補償を求める生産者と消費者の集会に参加しました。基調講演の講師は山田正彦氏

何故コメがたりないのか

1960年は約80%だった日本の食料自給率(カロリーベース)は、2022年は38%に。これは減反政策によるものだった。1200万トン分コメ生産力の農地があるのに680万トンにまで落ち込んだ。しかし、2021年からは消費量が生産量を上回っている。

農水省による作況指数(単位面積あたりの収穫量)がこれまでの坪割測定から、ドローンによる測量に変わって実態を反映していないのではないか。気候変動の影響などによるくず米も発生しているはず。
4割の減反面積を3割にしてコメの生産量を増やさなければ、米不足は続くとのことだった。

食べものをつくってくれるは農家

異常気象や有事などで食料危機に陥らないために、日本はもっと食料安全保障に取り組むべきだ。欧米ではすでに食料の確保、環境保全のために、所得補助により国が農家を支えている。

例えば、スイスでは農業を継続していくことが国にとって重要であると憲法に食料安保条項を盛り込み、耕作が難しい高地になるほど補助の額があがる制度により、農家が耕作を続け美しい環境を保つことができている。

「米作りでは食べていけない」と330日に全国で決行された「令和の百姓一揆」に東京だけでも4500人の農家・市民が集まり訴えたように、時給10円といわれる農業所得のままでは農業、地方の衰退は避けられない。

新規就農者に対する支援制度の充実すべての農業者に欧米並みの直接支払いの戸別所得補償の実施が必要というのが、農水大臣として2011年に戸別所得補償を実施して農家の所得を1年間で17%上げた経験のある山田氏からの提言でした。

パネラーの農家の方たちは、「収益のあがりやすい飼料米ではなく食料用の米を増やすようにする」「休耕地を米作地に転換する」など言われていました。作ってもらったコメを適正価格で買い支えなければ、今の農業政策のもとでは、収益はあがらないということなのだろう。
農家と消費者が顔のみえる関係であることで、お米を作り続けてもらえる。そのひとつとして学校給食が地域の農産物を安定供給できる場となることが重要なのだとも話されていました。

政治の責任は大きい

私たちがコメを食べ続けられるためには、やっぱり政治が何を大切にしているかが大きい。
国民を守ることは、国民を飢えさせないことだ。国を守るために防衛予算を倍増させ武装して国民の財産と命をまもるというが、食糧を輸入に頼っているいる日本は、食糧の輸出をストップされれば、あっという間に食べることに困る状況になるのは目に見えている。

地域の農業を守らなければ、食料危機はすぐそこまで来ていると感じました。
子どもたちが飢えることなく、安心して生きることができる社会を残していきたい。

                   共同代表 清水倫子

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